もの思う
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映画「おくりびと」を観て来た。

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監督: 滝田洋二郎
脚本: 小山薫堂
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、余貴美子、笹野高史
製作:2008年/日本/2時間10分
配給:松竹
東京で職を失ったチェロ奏者が、故郷の山形で遺体を棺に納める「納棺師」という
職業に就き、様々な死と向き合いながら成長する姿を描いた人間ドラマ。

前評判どおりに、いい映画だと思えた。

葬儀の一環として済まされてしまう「納棺」も、こうしてみるとより敬虔なものであるべき
なのだと改めて感じる。

時にコミカルであり静謐であり、本木雅弘さんの演技も去ることながら脇をかためる
山崎努さんや、笹野高史さんらのベテラン勢が素晴しかった。

*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*

途中から、鼻をすする音が聞こえてきだして、隣の女性やめずらしく夫も涙している様子。
終わってから私が泣いていないのを知り、夫に「あれで泣かないのは冷血人間だ。」
といわれてしまった^^;

以前、叔父の葬儀があったとき、近代的な火葬場に目を見張り、そこで収骨の
お世話を取りしきっていたのが若い女性だったのも私としてはカルチャーショック
だったので、葬儀事情も年々、変わってきているのだと実感したのを思い出していた。

そして、自分が送る立場になってしまったら、こんな納棺師さんにお願いしたいものだ
とは思うが、送られる立場だとしたら事務的かつ流れ作業的に、さっさと済ませて欲しい
と思ったりしながら観ていたのだ。

冷血人間もいろいろ考えながら観ていましたから(ーー;)

「バベル」を観た。
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「バベル」
製作:2006年 アメリカ
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニァリトゥ
出演:ブラット・ピット、ケイト・ブランシェット、役所広司、菊地凛子
モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本を舞台に、ブラッド・ピット、役所広司らが演じる
キャラクターが、それぞれの国で、異なる事件から一つの真実に導かれていく
衝撃のヒューマンドラマ。

話題になったのを知っているが、ケイト・ブランシェットも出てるんだ・・
という理由だけで、内容をほとんど把握せずにレンタルして観た。

たとえば「21グラム」「めぐりあう時間たち」のように、パズルをつなぎ合わせて
いくような展開はけして嫌いではなく、この二本に関していえば、かなり好きな
映画である。
が、「バベル」は・・どうにも展開に無理があり、この俳優陣で、これ?という感想
しか持てない。

日本の親子(役所広司と菊地凛子)にまで、展開させる理由はあったのか?
菊地凛子さんがあんなに脱いだり見せたりしなければ表現できないもの
だったのか??

私としては、残念な映画だった。



なんかすっきりしないので「めぐりあう時間たち」を、また観てみた。
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「めぐりあう時間たち」
原題:The Hours
製作:2002年 アメリカ
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ


久しぶりに観たら、やっぱり惹きこまれてしまった。

これは映像の美しさや展開の巧みさもあるが、三人の女優の演技力の圧勝だろう。
三人とも好きだけれど、とくにメリル・ストリーブの表情やしぐさが素晴しい。


どちらも好みがはっきり分かれてしまう映画だと思うが。

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「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
製作:2007年 日本
監督:松岡錠司
原作:リリー・フランキー
出演: 
オダギリジョー 、 樹木希林 、 内田也哉子 、 松たか子 、 小林薫 

リリー・フランキーが亡き母への思いをつづって、200万部を超える大ベストセラーと
なった同名の自伝小説の映画化。


映画でもドラマでも「母と息子」ものは、母親としての自分の不甲斐なさを認識して
しまうので意識的に避けている。
この東京タワーも原作やテレビドラマも観ていないが、夫がDVDをレンタルしてきた
ので何気なく観はじめた。

現在と回想シーンが交互に進む淡々としたつくりだが、そこここに母親の愛情が
さり気なくあふれ出ていて胸に沁みる。
私のように地方に住む人間には、長い間東京は異質の街だったので、それを象徴する
ような東京タワーの映像も効果的だった。

母親役である樹木希林さんの、若いときの役の女優さんさんを見て、似た人を探した
ものだ・・と思っていたら、後で実の娘の内田也哉子さんと知り、もう一度最初から
観直した。
演技は樹木希林さんに及びはしないけれど、飾り気がなくいい雰囲気を作っていた。

この映画を観ながら、私は母親や息子に思い、しんみりとしてしまった。
夫も亡き母親を思い出していたに違いないと思う。

私には心に残る映画だ。

 

この数日間で観た映画数本の中で、同僚のSちゃんイチ押しの「木靴の樹」

「木靴の樹」
製作:1978年 イタリア
監督:エルマンノ・オルミ
収録時間:179分

19世紀末の北イタリアに暮らす小作農民の4家族におこるさまざまな出来事を
自然採光のみで描く。
バティスティーの息子ミネクは神父に認められ、村で初めて6キロ離れた学校に
通うが木靴が壊れてしまう。
やむなくバティスティーは夜中に地主に禁じられている樹を伐ってしまった・・。

貧しいながらも愛情豊かな家族と、四季を通しての農作の様子を静かに映し出す。
子供の誕生、結婚、親子喧嘩、家畜の病気など、それぞれの家族の喜怒哀楽が
淡々と描かれている。

特に、子供を慈しむ姿に心打たれる。
それは両親や祖父であったり、孤児院の尼僧やその孤児院の子の里親になる
新婚の夫婦であったり。

だけど・・もう一度観たい映画かといえば、そうではない。
理由はネタばれなので・・
以前から夫が観たいと言っていた「アイ・アム・レジェンド」。
あまり気乗りしないまま観に行ってきた。

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「アイ・アム・レジェンド」
製作:2007年 アメリカ
監督:フランシス・ローレンス
出演:ウィル・スミス、サリー・リチャードソン
上映時間:100分
地球上最後の男の孤独な闘いを描いた、SFスリラー大作。
2012年、人類が死滅してしまった地球でたった1人、有能な科学者のロバート・
ネビルだけが生き残る。彼は究極の孤独と闘いながら、愛犬サムとともにほかの
生存者の存在を信じて無線で交信を続ける。太陽の光が消え去ると、いっせいに
うごめき出す不気味な影、“ダーク・シーカーズ”の脅威と闘いながら、途切れそう
になる希望をたぐり続ける日々。そんなある日、ネビルは、ある驚くべき事実に気づく。

人類が死滅してしまった地球でたった1人で生き残る・・・というTVCMの予備知識
だけで観に行った。

廃墟となった街の映像などは感心したがストーリーに無理があるような・・。
未来想定のSFだから、仕方ないのかな?
ウィル・スミスとパートナーのサム(犬)の演技はよかったと思うけど。

それにしても最近、年のせいか、驚かす目的の効果音が苦手になってきた。
もうこのテの映画を映画館で観るのは止めよう・・。
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「死ぬまでにしたい10のこと」
製作:2003年 カナダ/スペイン
監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー、スコット・スピードマン、デボラ・ハリー
上映時間:106分


トレーラーハウスの生活ではあるが、愛する夫と可愛い子供たちと健気に暮らすアンは
23歳という若さで余命2ヶ月と宣告される。
「死ぬまでにしたい10のこと」のリストを作り、家族にも内緒で淡々と項目をこなしていく
様子が描かれいる。

以前からどうしようかな・・と思っていた映画だったが、思い切って観てみた。
けしてお涙ちょうだい的な内容ではないのだが、主人公のアンのように冷静にはなれず
ティッシュ片手に観ることになった^^;
本日公開の「アース」を観てきた。
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製作:2007年 ドイツ/イギリス
監督: アラステア・フォザーギル
上映時間:96分
ナレーション:渡辺 謙

NHKの「プラネット・アース」を撮り溜めしているので、同じような内容とは
思いつつ、劇場の大画面で観てみたかった。
5年の歳月をかけて作られたという映像は、見覚えのあるものあったが
迫力に圧倒される。
中でも強く印象に残ったのは、ホオジロザメのジャンプとアネハツルの
ヒマラヤ越え。

この地球に生を受けるものはなんであれ、類や環境を選べない。
生きるために一生移動し続ける動物、命がけで渡らなければいけない鳥
・・・過酷である。

ところで・・・ちょっと消化不良なところ。
自然界では食うか食われるかは当然の摂理なのに、捕らえるシーンまでは
あるが捕食前に映像は不自然に切り替わる。
子供が観ることを意識しているのだろうか?


隕石の衝突で23.5℃傾いた地軸をはじめ、あらゆる生物の存在のひとつひとつが
奇跡なのだ。
せめて人間みんな認識していれば、つまらない事件も戦争もないと思うのだけど・・・。






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「carmen・カルメン」
製作:2003年 スペイン、イギリス、イタリア合作
監督:ヴィセンテ・アランダ
出演:バス・ベガ、フアン・アレキサンデル、グレアム・ブラッドストリート
時間:118分
オペラとしても有名なプロスペル・メリメの原作をリアルに映画化した文芸エロス。
自由奔放なジプシー・カルメンに誘惑された純粋な兵士・ホセは、次第にその愛に溺れていく。
<データベースより>

オペラで有名なカルメンだが、映画はどんな感じかと観てみた。
データベースによると「文芸エロス」などと書かれているが、そうでもない。
ホセが性悪女とは知りつつ、カルメンの虜になっていく様子がなんとも哀しく
そして腹立たしい(ーー;)

この映画ではカルメンのよさが一切みられなかったが、ほんとうに気まぐれで
妖艶なだけの性悪女なのだろうかと疑問を感じた。
カルメンの気持ちはどこにあるのだろう。

この映画を観ていて、中島みゆきの歌が頭でリフレインする。

た・わ・わ お前を殺したい
た・わ・わ あいつを盗らないで
<中島みゆき 「た・わ・わ」>

私は生まれつき妖艶とか豊満などというものとは無縁であるので(自爆^^;)
このホセのように自滅する男を理解しがたい。
そして何故、これほどにカルメンがもてはやされるのかも疑問だ。
(・・・これを嫉妬とも呼ぶけど。)


「愛は静けさの中に」を観た。

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製作:1986年 アメリカ
監督:ランダ・ヘインズ
出演:ウィリアム・ハート、マーリー・マトリン 
収録時間:119分

聾学校に赴任してきた教師、ジェームズと心を閉ざした聾唖のサラとのラブストーリー。

真面目な映画を観た、という印象。
マーリー・マトリンがとにかく美しく、そして手話のスピードの速さに目を瞠る。
ハンディキャップを乗り越えて・・というテーマの映画には思えなかった。
ハンディキャップのあるなしに関わらず、お互いに相手を尊重し合う愛し方の
難しさと素晴らしさを感じた。


実は昨日、職場でちょっと気になることがあり引きずっていたけど、
周囲で気を遣ってくれる人もいて(気のせいかも)平静になれた。
些細なことで苛立つのは驕りがあるからだ。
謙虚さを忘れないようにしなければ・・・。


11月とは思えない気温と雪。
ちょっと頭痛がするのは風邪気味のせいかも。

前から夫と仕事帰りに映画を観に行く話しをしていたのだが、風邪気味なら
今日は止めようということになった。
なのに、夕方メールが入る。「やっぱり今日映画観たい。」って、なんてわがまま
なんだろ・・・(ーー;)
鎮痛剤のおかげで頭痛もたいしたことはなかったし、別の日に改めて出かけるのも
面倒なので軽く食事をしてから映画を観てきた。

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「ALWAEYS 続・三丁目の夕日」
監督:山崎貴 
製作:2007年 日本
出演:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希、もたいまさこ、三浦友和

笑いあり、ちょっぴり切ないシーンありでストーリーもラストもなんとなく予想がつくし
安心して観ることができる映画だろう。

前作から感心するのは町並みなどの背景や乗り物もさることながら、通行人などの
人々の服装や様子に目を惹かれてしまう。

多分、この時代の前後に私は生まれた。
(多分って、あいまいにするほどでもないのだけど^^;)
高度成長目覚しいこの時代の東京に、こういう家族もいたのかも知れないと
思わせてくれる。

今回は鈴木オートの奥さん役を演じる薬師丸ひろ子さんが素敵でとても印象的。
理想の妻と母親であろう、優しさと強さと温かさを感じさせてくれた。


映画が終わると11時近く。
昼間でもマイナス気温の日だったので、この時間にはかなり冷えていた。
札幌駅構内においてあるストーブの前のベンチに陣取っていると、顔は熱いくらい
なのだが、吐く息は真っ白。
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冬の日、ストーブにあたる幸せ・・・あれ?この「あたる」って標準語??


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