もの思う
「蟹工船・党生活者」
著:小林多喜二
新潮社
「母」
著:三浦綾子
角川書店
三浦綾子氏の「母」は小林多喜二の母親が題材である。
そのセキの波乱の一生を、自身の語り口調で描かれている。
貧しい村に生まれながらも多喜二らの子供に囲まれ、家族を愛しながら健気に
生きるのだが、多喜二が警察に捕まり拷問死されるあたりでは胸が詰まる。
何故、多喜二が小説を書いただけで殺されなければならないのか、という
母親としての耐え難い悲しみが、方言まじりの語りで表されていて、三浦綾子氏の
巧みさを感じた。
この小説を電車の中などでも読んでいたのだが、時々、涙がこぼれそうになり
こらえるのに大変だった。
実は10年以上も前に一度読んでいるのだが、そのときよりも今回の方が深く
受け止められるものがあるのは自分の年齢のせいか。
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