もの思う
「ふるさとは遠きにありて思ふもの・・」室生犀星の詩の一節。
中学生の時だったろうか。
授業でこの詩はどこで詠まれたものか?という質問があり、
多くはふるさとから遠く離れた土地で、ふるさとを懐かしんだ詩だろう、
という答えだった。
しかし、ふるさとで詠んだ詩だとは考えられないか?と問われたのを
覚えている。
事実はどうだったのかわからないが、この頃、帰省の度にこの詩が
心をよぎる。
この街に来た当時は、人の多さとよそよそしさに馴染めず、住み慣れた
町へ帰りたいとさえ思っていた。
だが今は、周囲の人の無関心の中にいることに心地よさを感じている。
帰省の折のふるさとの閉塞感、懐かしさの糸が抹消したい過去へ
繋がる忌々しさ。
ふるさとの土に還るよりは知る人のない土地で朽ち果てたい。
「ふるさとは遠きにありて思ふもの・・」
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